アロマで快眠へ

アロマ

皆さんは好きな香りを嗅いだとき、「いい匂い・・・」「癒される・・・」と感じたことはありませんか。また、ふと香った香りが懐かしく感じた、嫌なことを思い出した経験がある方もいるのではないでしょうか。香りは人間の感情や記憶に関連して、多かれ少なかれ身体に影響を与えています。アロマセラピーでは、そんな人間の特長を生かしてリフレッシュ、リラックス効果をもたらすことを目的に行なわれています。疲れを癒すために睡眠前にアロマオイルでマッサージをしたり、部屋にアロマディフューザーを置いたりする人が増えています。その背景には、ただ自分の好きなにおいを楽しむためだけではなくて気持ちを落ち着かせるため、睡眠の質を上げるためといった目的があるのではないいでしょうか。ではなぜ香りを嗅ぐだけで癒され睡眠の質が上がるのでしょうか。ストレスが溜まったらマッサージや温泉に行ったりして癒されることが代表的ですが、時間がなくてなかなかいけないことが多いですよね。そんなときに自宅で気軽にできる方法としてアロマの活用方法をご紹介します。

アロマが睡眠に与える効果

まずアロマの香りがなぜ効果があるのか、そのメカニズムについて2つ説明したいと思います。

1:香りが脳へ伝わり感情・本能へ
人間は香りをかぐと「大脳辺縁系」に伝わります。この大脳辺縁系とは、情動・意欲・記憶・自律神経に関わっており、本能と大きく関わっています。また嗅覚は他の五感(視覚・聴覚・味覚・触覚)と比べ、嗅神経から直接伝わるので、香りはダイレクトに生命維持に必要な感情・本能に作用します。また自律神経を支配する「視床下部」とも関連しています。視床下部では生命維持に欠かすことのできない、体温・水分・血圧・睡眠リズム・呼吸など様々な働きをしています。つまり、香りは人間の感情に加えて身体の器官にも影響を及ぼしているようです。

2:アロマは自律神経へはたらきかける
自律神経には「交感神経」と「副交感神経」があります。交感神経は、活動している時・緊張している時・ストレスを感じている時に働きます。副交感神経は、休息している時、睡眠時などリラックスしている時はたらきます。1日の割合としては、活動がしやすいように日中に交感神経が優位であり、夜は日中の疲れを回復させるため副交感神経が優位に働いています。香りは交感神経・副交感神経のどちらにも作用します。つまり、副交感神経に働きかけリラックスさせる効果のあるアロマもあれば、自律神経に働きかけリフレッシュ・スッキリした気分にさせる効果があるといわれています。

睡眠誘発には、副交感神経に働きかけるアロマが有効であるとわれています。しかし副交感神経に働きかけるアロマの香りでもひとそれぞれ好みがあります。自分自身がいい匂いと思わない香りであれば、身体は不快と感じて癒されません。なので、自分が好きな香りを利用しましょう。

それではアロマが睡眠に与える効果があるのか説明します。先ほどと説明したように、香りは感情と本能・自律神経この2つに作用します。つまり、睡眠に効果をもたらすということは、感情と本能を静めてくれ、自律神経では副交感神経を優位にすることで睡眠の質があがることになるのです。睡眠の質が上がるといっても、リラックス作用(寝付き)はあっても入眠中はあまり関係がないのです。熟睡中に香りがしても気づかないことが多いと思います。なので、睡眠前にストレスを感じたままでは交感神経が優位になり、なかなか寝付けないため、その状態を改善することを目的に行うのです。

エッセンシャルオイル

 

睡眠効果のあるアロマの種類

1:ラベンダー
ラベンダーの効果は自律神経のバランスをとってくれることです。ラベンダーには気持ちを安定させリラックスさせるはたらきがあります。イライラといった怒り・不安・心配などのストレスを感じた心を落ちつかせてくれる効果があります。また睡眠に関わるホルモン分泌が高まり、体内時計を整える効果も期待されているため安眠効果も発揮すると考えられています。また、傷の回復・スキンケア・鎮痛効果もあります。頭痛といった痛みの緩和効果が期待されています。

2:オレンジスイート
リフレッシュ・リラックス効果があります。ネガティブ感情から気分を前向きにしてくれる効果があるようです。完璧主義の方や溜めこみがちな人には、考え方を柔軟にしてくれ楽観的に考える傾向になるそうです。低希釈(0.1〜0.3%程度)であれば子供にも安心して使用できます。消化器系の不調に働きかける効果も期待できるため、下痢・便秘の改善効果もあるようです。

3:ネロリ
ネロリはミカン科の植物であり、ビターオレンジという木の花から作られます。生成量が少なく貴重な精油です。ネロリは天然の精神安定剤といわれており、感情・精神不調の回復に優れた効果があります。鎮静のバランスがとれる作用があるため、更年期の不調に効くことが期待されます。また神経性の消化不良に効果があります。お肌に関しては保湿効果高いといわれています。

4:プチグレン
プチグレンにはネロリ同様にビターオレンジからできています。主に枝や葉から精油が抽出されています。柑橘系の精油の香りリラックスできる作用があり、副交感神経にはたらきかけ感情のバランスをとってくれます。そのため、気分が高揚していれば鎮静作用がはたらき、落ち込んでいればリフレッシュ作用がはたらきかけます。また、マッサージ時に利用することでリンパの流れをスムーズにしてくれます。冷え性と筋肉痛にも効果が期待されています。

5:カモミールローマン
カモミールローマンは日本では「カミツレ」という名でも呼ばれていました。フルーティーな香りで安眠作用があります。睡眠前にカモミールティーにして飲むことが良いとされています。主に鎮静作用が強く、大きなショックを受けた時や悲しいことがあったときに気分を落ち着かせるため利用するといいとされています。また、痛み全般に効果があると期待されており、アトピーや蕁麻疹に効果があるとされています

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