睡眠改善インストラクターの資格と試験について
健康に暮らすためには、もちろん体調や病気にも注意は必要です。しかしさらに重要なのが睡眠であり、睡眠は健康に直結していると言っても過言ではありません。日本でも睡眠に関して問題を抱えている人は多数おり、多くの方は睡眠の環境を見直すなどで改善を行おうとしています。
睡眠の質を改善するには、睡眠外来というのもありますが、最近は睡眠に関する資格も多数出てきました。その中の1つが、睡眠改善インストラクターという資格です。これは睡眠に関して改善を行うために、ケアの仕方などをアドバイスをできるような資格であり、睡眠の悩みのある人のサポートを行います。
睡眠改善インストラクターとは
睡眠改善インストラクタとは「一般社団法人日本睡眠改善協議会」が認定している資格です。2009年に登場とまだ新しい資格ではありますが、昨今の睡眠に対して悩みを抱える人が多い日本の状況を受けて、誕生しました。年に2回開催される講習会のどちらかを受講し、その後試験に合格すると、睡眠改善インストラクターの資格を得られます。これは国家資格ではなく、また睡眠改善インストラクターという職業もありませんが、日々の中で睡眠を改善するのに役立つ資格です。
実際の講習会では、科学的研究を元にした睡眠の知識と技術を学ぶことができ、睡眠に関して深い知識を得られます。もしも資格を取得したならば、5年に1回は更新しないとならず、常に最新の情報を学んでおかないとなりません。
資格には「初級」「中級」「上級」と3つあり、初級合格後は中級を、中級合格後は3年以上経つと上級試験に挑めます。
・睡眠改善インストラクター設立の目的
現代の日本では、3人に1人が睡眠に関して、何か問題を抱えていると言われています。このために、これからますます需要の高まる資格だと考えられ、実際に人気が出てきている資格です。
睡眠に問題を抱えると不眠となります。
・ストレスなどの心理的要因
・病気などの心身的要因
・不安や鬱などの精神的要因
・カフェインやニコチンなどの薬物的要因
このような原因によって、不眠は引き起こされます。疲れを取り除くためにも睡眠は必要であり、熟睡するのが一番と考えられます。ただ不眠であれば疲れが取れないというのはありますが、ぐっすり眠れたとしても眠り方によっては、姿勢や環境によっては、逆に疲れを溜めることになるのです。そんな正しい睡眠を行えない方のために、睡眠改善インストラクターという資格はあります。
そしてその資格内容は、科学的研究成果で明確な知識と技術を、具体的に誰でも理解し納得して、科学に基づいた睡眠改善策として、実践と普及に貢献できる人材を育成することを目的として、資格認定制度を設けています。資格取得者が提案する睡眠改善策は、科学的知識と技術に裏打ちされたもので、科学の進歩にあわせて常に発展します。
このようになっており、資格を取得すると科学的根拠に基づいて睡眠改善の提案をできますので、一般の方が行なう、寝具を変えたりというよりも、効果的にアドバイスが行えます。
試験に関して
睡眠改善インストラクターになるためには、日本睡眠改善協議会が主催している講習会を3日間受けて、その後最終日の試験に合格すると、資格を得られます。講習会は年2回開催されていますので、その講習会の中で、睡眠改善理論や睡眠と生体リズムの関係などを学んでいきます。受験するには特に年齢が学歴などの条件はありませんので、誰でも受講し試験を受けられます。
講習会と認定試験を受けるための費用は以下の通りです。
・受講費用 : 120,000円
・認定費用 : 10,000円
合計で13万円かかり、安くない値段なので、気軽に受けるというわけにはいきません。しかし睡眠に関して悩みがある、誰かにアドバイスをする、または仕事などで役立てたいという場合には、是非とも取得すると役に立つ資格です。講習会の内容は、科学的な根拠に基づいたものであり、このようなことを勉強できるとなると、内容に見合った値段かもしれません。講習会の定員は1回につき40名なので、資格を取りたいなら早めに申し込んだ方が良いかもしれません。
・試験の難易度
この資格の試験の難易度は、初級指導者という位置づけであり、誰でもまずは初級の資格取得を目指します。このために、難易度はそれほど高くなく、3日間の講習会をしっかりと受講し学べば十分に合格できるレベルです。受講者の意見などを聞くと、やはりそれほど難易度は高くないようです。
講習会は3日間なので、時間的に少ないと感じるような方もいるようです。また中には試験に不合格となってしまう方もいますが、その場合は追試という形でレポートを提出すると、認定されて資格を取得できます。ただレポート内容も不備があると、そこでも不合格となり再度講習会に出ないとなりません。
試験に合格しスムーズに資格を取得するには、講習会で真面目に内容を聞いて勉強し、理解を深めていくことが大切です。テキストなども配布されるので、それもしっかりと読んでいきましょう。
講習会の内容
講習会は3日間にわたり行われ、3日目の最後の日の終わりに認定試験があります。日本各地で講習会は行われていますが、もしも少し離れたところでしか講習会がないとなると、2泊か3泊ぐらいホテルに泊まることになるかもしれません。実際に資格を取得するために、ホテルを手配するような方もいるようです。
・1日目
11時から始まり、まずはオリエンテーションを行います。そして16時40分まで講習はあり、12時30分から13時30分までは休憩です。基本的な睡眠のメカニズムなどについての講習が行われ、順序立てて説明がありますので、睡眠に関する知識のないような初心者の方でも、とてもわかりやすく理解できるでしょう。
・2日目
2日目は9時20分から講習は始まります。この日も12時30分から13時30分までは休憩であり、16時40分まで講習は行なわれます。睡眠を取り巻く環境や、子供や社会と睡眠についての講習が行われます。
・3日目
この日も9時20分から講習は始まり、12時30分から13時30分までは休憩であり、16時40分まで講習は行われます。睡眠改善や相談技術について学び、最後の時間は認定試験です。認定試験は記述式であり、時間が足りないという人も多いので、普段からペンで書くことをしていない方は、余計に時間が足りないかもしれません。
・1ヶ月後
1ヶ月後には試験の合否の発表があります。もしもここで試験に不合格となれば、追試と言うことでレポートの提出をします。そしてレポートが合格となれば、資格取得できます。試験では単語を勘違いして覚えるなどありますので、よくテキストを読んでおくべきです。民間資格にしては珍しく、睡眠改善インストラクターでは参考書並みの分厚いながらも読みやすいテキストが配られます。
また、もしも試験が不安と言う方は、テキストを購入できますので、講習を受ける前にテキストを購入し、事前に勉強することも可能なようです。
睡眠改善インストラクターでは、睡眠に関する知識を科学的な観点に基づいた理論など学べますので、睡眠に関して悩みのある人のアドバイザーともなれます。自分の仕事や職業に活かすということもでき、寝具販売などをしている人にもおすすめの資格です。今後は日本でも睡眠に関して悩みを持つ人は増えて、アドバイザーを必要としますんので、ますます需要の高まる資格だと思われます。
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